いよいよ祭りのクライマックス・・
火のついた松明(たいまつ)を小さい柱松から順に
投げ入れる「打ち上げ」が始まりました

親火に火が入り、自分の松明に火もらっています。
  今年こそ入れてやるぞ!・・と

みんなおもいおもいの、松明を作ってきています。
  入れるまでの時間勝負だからですネ。


鉢をめがけ、狙いを定めてタイミングをうかがっています。



松明の炎に勢いをつけて、さぁてと!




 もし入らなかったら?
   って聞いてみました。
   そんなときは、入るまで何日でもやるらしく
   昔、一週間ほど入らなかった時があったそうな、
   夜になるとみんな集まって投げたそうです。

   会場では、松明が鉢をかすめて落ちてくると、
   観客からいっせいに「わぁ〜惜しい!」という声が聞こえてきます。

   しかも、松明はどこに飛んでくるかわからないので、
   観客席でも油断ができません。

   観客と打ち手(松明を打ち上げる人)とがいっしょになって楽しんでいます。


 祭りが行われなかったときはあるのですか?
   って長老に聞いてみました。
  「柱松は新宮神社の行事で、ただの祭りじゃぁないよ。」
  「だから、終戦の日(昭和20年8月15日)も、一本だけの小さな柱を立てて
   ささやかじゃったけどやったよ〜」
  というお返事でした。

  当時の人々の純朴な祈りの心が
  今ではイベント色が強くて伝わりにくいのも
  時代の移り変わりかもしれません。

  しかし、まずは私たちの代から次の代へ伝えていくことが
  この地域に根ざし、地域に生かされている私たちの務めかも知れんな〜

  なんて、長老の話を聞きながら思いました。


松明を鉢めがけて投げ入れる光の軌跡と、地上で松明を振る光の帯が
  幻想的な世界を演出しています。




 柱松に火が入ると、
   この土地に代々伝わる「しゃぎり」という調子
   の太鼓を打ち鳴らします。
   親(右)はふつうのバチ、子(左)は竹を割ったもの
   二人の調子がひとつになって
   会場の雰囲気をいっきに盛り上げます。
鉢に火が入りました。
  仕掛け花火に燃え移って
  轟音が響き、光の噴出が夜空を焦がすようです。



光と音の競演は最高潮に達しました。
  松明を投げ入れた方の名前がアナウンスされ、粗品が贈られます。




 
光の噴出は、やがてやわらかな灯明の光となります。

   江戸時代中期の享保19年(1734年)に始まった
   とされる高灯明の立願の光が
   昔のまま、ここに現出します。


 当時の人々の願いに思いを寄せながら、
   しばし見入ってしまいました。


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