鵺退治
(ぬえたいじ)

平安時代後期、第76代近衛天皇がひどくうなされる夜が続くある日の丑の刻、
東三条の森から黒雲がわき出て清涼殿の上を覆い尽くす怪奇あり。
その原因である妖魔を退治するため、一節三尺の矢竹が必要となるが、
そのような竹は周辺では見つけることができず、日本国中御布令出し求める。
山代の二ツ野に住む、佐伯藤内太郎守正がある夜の夢に、
「矢竹になる竹、この二ツ野の処にある」とお告げがあり、
翌朝その処から二本の竹を持ち帰る。
天皇奉献後、天皇はその竹から十三尺三節の矢を作るよう指示し、
弓の名手である源頼政に化鳥退治を命じる。
源頼政は猪早太とともに、
頭は猿、胴体は狸、尻尾は蛇、手足は虎なる鵺をその弓矢で退治する。

この演目にまつわる逸話は、生見八幡宮や山代白羽神楽などの古文書にも記されており、
二ツ野部落と深い関わりを持つ演目である。
平成23年、復活演目【第3弾】として、白羽神社初披露し、
二ツ野の「いにしえ」を守り続ける。

登場人数 4名
佐伯藤内太郎守正
源頼政

猪早太